歯医者さんのレントゲンの安全性と重要性
医療は身体の健康を取り戻すために行うものなので、病気や異常を誘発するようなことがあってはなりません。そこで気になるのが「レントゲン撮影」ですよね。レントゲンはX線を使うので、必ず被ばくを伴います。それだけに健康を害されるのではないかと心配な方も多いことでしょう。今回はそんな歯医者さんのレントゲンの安全性や重要性についてわかりやすく解説します。
歯科のレントゲンは安全です
結論からいうと、歯科治療で行うレントゲン撮影は、基本的に安全です。健康被害が生じるようなケースでは、そもそもレントゲン撮影を行わないのでご安心ください。
歯科のレントゲンによる
被ばくは微々たるもの
虫歯治療の一環として行うレントゲン撮影では、1枚当たり0.01ミリシーベルトの被ばくを伴います。歯列全体を写すパノラマ撮影は0.03ミリシーベルトで少し上昇しますが、医科の検査で受ける被ばくと比較すると微々たるものです。というのも医科用CT検査では1回あたり6.9ミリシーベルトの被ばくを伴うからです。
ただ、私たちは普通に生活している中でも日々放射線を受けていて、その被ばく量は年間で1.5ミリシーベルトに達すると言われています。それも踏まえると、一般的な検査で受ける被ばく量は大した量でないことがわかります。
歯科は照射範囲が狭い
とくに、歯科のレントゲン撮影は特定の歯やお口の周囲だけにX線を照射しますよね。首から下には放射線を遮断する鉛製のエプロンを装着することから、レントゲンによる影響は極めて限定的なものとなります。そういう意味でも、歯科のレントゲン撮影は安全といえるのです。
妊娠中の女性は大丈夫?
いくら安全といっても、妊娠初期や妊娠後期の妊婦さんはレントゲン撮影を控えた方が良いといえます。お腹の赤ちゃんに明らかな悪影響が及ぶわけではありませんが、万全を期すのであれば母体が安定する妊娠中期に受けましょう。ちなみに、小さなお子さまも歯医者さんのレントゲン撮影を安全に受けることができます。
歯科のレントゲン撮影の重要性
お口の中の病気は、肉眼で確認できる部分だけを見ていては正確に診断できません。歯の根や顎の骨にもっと深刻な症状が隠れているかもしれないからです。とりわけ重症化した歯周病や虫歯では、レントゲン撮影が必須となりますので、その点はご理解ください。
まとめ
このように、歯医者さんで行うレントゲン撮影は、病院のものよりも被ばく量が少なくなっています。自然から受ける放射線と比較しても微々たるものなので、それほど心配する必要はありませんよ。
むしろ検査によって得られるメリットの方が大きいため、主治医が必要と判断した場合は積極的に受けるようにしましょう。もちろん、妊婦さんや放射線治療を受けている方などは適切な配慮が必要となりますので、遠慮なくご相談ください。患者さまの身体の安全・健康を第一に考えた歯科医療を提供いたします。