飲酒は虫歯や歯周病のリスクを上げる?
タバコがお口の健康に悪いことは誰もが知っている事実です。とくに喫煙は歯周病のリスクを大きく上昇させることで有名です。そこで気になるのが「お酒」ですね。飲酒も度を超えると喫煙と同じかそれ以上悪い影響を体に及ぼします。そんな飲酒は、虫歯や歯周病のリスクを上昇させることがあるのかどうか。今回はその点について、あかお歯科医院がわかりやすく解説をします。
飲酒と虫歯の関係について
飲酒は、いくつかの点で虫歯リスクを上昇させるといえます。
糖質が虫歯菌のエサとなる
お酒の多くには、糖質が含まれています。とくにカクテルやチューハイなどには、たくさんの糖質が入っているため、清涼飲料水と同じように虫歯リスクを増加させます。
利尿作用で口内乾燥を引き起こす
アルコールには利尿作用があります。おしっこをたくさん出す作用ですね。身体から水分が出ていくと、お口の中も乾燥するため、口内細菌の活動が活発化します。その結果、虫歯だけでなく、歯周病のリスクも上昇するといえるでしょう。
飲食している時間が長い
普通の食事は、30~60分くらいで終わりますよね。その後に歯磨きをすれば問題はないのですが、お酒の席となると話は変わります。いわゆる飲み会は、ひとつのお店で2時間くらい滞在することは珍しくありませんし、その後も何軒かはしごすることもあるでしょう。その間、お口の中は不潔な状態が続き、虫歯菌が歯質を溶かすリスクも大きく上昇します。
歯磨きをせずに眠ってしまう
お酒を飲んで帰宅すると、歯磨きや入浴が面倒になることも多いですよね。朝起きてから歯磨きさればいいだろうという感覚で眠ってしまうと、虫歯リスクが顕著に上がります。睡眠中は唾液の分泌がほとんどとまるため、普段以上に虫歯菌が元気になってしまうのです。
飲酒と歯周病の関係について
飲酒は、歯周病のリスク因子として挙げられることはありません。ただし、いくつかの点で歯周病のリスクを間接的に引き上げることはあるといえます。例えば、上段で説明した4つのうち、糖質以外の項目は口内細菌の活動を活発化させることにつながります。それは歯周病菌も例外ではないのです。お酒の飲み方やその後の口腔ケアを誤ると、飲酒によって歯周病リスクは上昇します。もうすでに歯周病にかかっている場合は、お酒の効果によって全身の血流が良くなり、歯茎の腫れが促進されることもありますので、その点は十分にご注意ください。
リスクを理解した上でお酒を楽しむことが大切
このように、お酒は虫歯や歯周病のリスクを上げることがありますが、タバコのように絶対的に悪いものというわけではありません。適度な飲酒と適切な口腔ケアを心がけることで、お口のへの悪い影響は排除することも可能です。そうしたことから、お酒を飲むこと自体を控えるように勧める歯科医師はまずいないでしょう。虫歯や歯周病を積極的に予防したいという方は、お酒と上手に付き合っていくことが大切です。
まとめ
今回は、飲酒と虫歯や歯周病との関係について、あかお歯科医院が解説しました。お酒は飲み方によって虫歯・歯周病のリスクを大きく上昇させることがあります。お酒を飲む習慣がある方は、その点を踏まえた上で飲酒を楽しんでください。ちなみに、虫歯や歯周病を患っていたり、歯科治療を受けている最中であったりする場合は、飲酒を控えた方が望ましいです。その点も含めて、お酒とお口の健康についてもっと詳しく知りたいという方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。