光学式スキャナーiTeroで歯の型取りが楽に!
矯正歯科で「iTeroを導入しています」といった表記を見かけたことはありませんか?iTeroは、高精度かつ快適な歯型取りを可能にする装置です。今回は、当院でも導入しているiTeroの特徴やメリットを詳しくご紹介します。
iTeroとは
iTero(アイテロ)は、マウスピース矯正の一種であるインビザライン矯正の際に使われる歯型(印象)採取のために活用される機械です。マウスピースを用いた矯正治療の仕上がりは、歯型の精度に左右されると言っても過言ではありません。iTeroを用いることにより、従来に比べてより正確かつ効率的な歯型採取が可能となります。
矯正治療の新しい歯型採取技術
インビザラインを開発したアラインテクノロジー社で開発されたiTeroは、インビザライン矯正に必要な歯型採取に使われる口腔内スキャナーです。シリコンのようなゴム素材を用いたこれまでの歯型採取に対し、3D光学スキャナーを用いたデジタルの光学印象を採取できる、非常に画期的な装置です。
インビザラインの矯正に大きく貢献
硬化するまで時間を要する印象材を使用した歯型に対して、短時間で歯型が得られるiTeroの登場により、インビザライン矯正は飛躍的に進歩しました。歯並びの変化をすぐにデジタルでシミュレーションでき、歯型採取の所要時間も約59%短くなったという報告があります。
また、従来よりも綿密で変形しない歯型を得られるので、より繊細なマウスピースが手技を問わず作成可能となりました。このように、iTeroは精密な印象を短時間で採取することでインビザライン矯正の成功に大きく貢献しています。
iTeroのメリット
患者様にとっても様々なメリットをもたらします。歯型採取の負担が軽減されて安全に実施可能な上、正確なマウスピースが早く手元に届くようになりました。以下で、iTeroのメリットを具体的にご紹介します。
患者様の負担軽減
従来、歯型採取はシリコンなどの素材を直接歯に押し付ける方法で行われてきました。患者様にとっては素材が当たる感触を不快に感じたり、固まるまで口が動かせなかったり、といった負担が少なからず伴う方法です。iTeroでは小型の機械で口の中を短時間スキャンするだけで完了するため、これらの負担がありません。
さらに、スキャンで得られたデータをそのまま海外に送信できるため、矯正装置製作までの時間が短縮されます。そのため、今までより約1~2週間早い治療開始が可能となりました。
より正確な型取り・シミュレーションができる
レーザー光を用いて歯を計測し、コンピューターで3Dデータ化するため、今までよりも精密な歯型採取が可能となり、よりフィットした矯正装置が製作できるようになりました。この技術によって装置が合わないために再採取するリスクが低下し、治療計画が正確に立てられるようになりました。デジタルデータを用いているので歯型が変形する心配もなく、治療の経過の具体的なシミュレーションが可能です。患者様ご本人にも治療経過を直接確認して頂けます。
より安全な型取りが可能
印象材を用いる歯型採取にあたっては、素材の誤飲や異物感による嘔吐反射が懸念されていました。加えて、口を大きく開けない患者様にとっては負担がかかる体勢をとる必要がありました。iTeroではレーザーを用いるため、誤飲や不快な感触の心配がありません。放射線による被ばくもないため、妊娠中の方でも安心して実施可能です。
まとめ
光学レーザーを用いた歯型採取の機械iTeroの登場により、口の中を短時間スキャンするだけでデジタルデータの取得の取得が可能となり、インビザライン矯正に用いるマウスピースの作成が早く・正確に・安全に行えるようになりました。これから矯正をお考えの方は、ぜひiTero導入済みの当院までお気軽にご相談下さい。