子どものすきっ歯は問題？理由や乳歯の治療タイミングを解説

2025年2月20日 (木)

カテゴリー：小児歯科

子どもの乳歯がすきっ歯だと「大丈夫なのかな？」と心配する親御さんも多いかもしれません。実は、乳歯のすきっ歯は、必ずしも問題があるわけではなく、むしろ成長の一環として自然なこともあります。しかし、まれに将来の歯並びに影響を与えるケースもあるため、注意が必要です。
今回は、乳歯のすきっ歯が正常かどうかの判断基準や原因、注意すべきポイント、そして治療を始めるタイミングについて詳しく解説します。

1. 乳歯のすきっ歯は問題？正常な範囲を解説

子どもの乳歯がすきっ歯になっていると、将来的な歯並びが心配になることがあります。しかし、すべてのすきっ歯が問題になるわけではありません。

①正常なすきっ歯

乳歯の時期に歯と歯の間に隙間があるのは、多くの場合正常なことです。これは「発育空隙（はついくくうげき）」と呼ばれ、永久歯が大きくなるためのスペースを確保する役割を果たしています。特に、前歯の間にできる隙間は「生理的空隙」と呼ばれ、成長とともに自然になくなることが多いです。

②注意が必要なすきっ歯

一方で、以下のような場合は注意が必要です。
過度に広い隙間がある場合：発育空隙よりも大きな隙間があると、永久歯が適切な位置に生えない可能性があります。
歯の数が足りない場合：先天的に歯が少ない「先天性欠如」の場合、すきっ歯が永久歯になっても残ることがあります。
舌の癖が影響している場合：常に舌で前歯を押す癖があると、すきっ歯の原因となることがあります。

基本的に、乳歯のすきっ歯は自然な現象で、永久歯が生えるときに閉じることがほとんどです。しかし、過度に広い場合や、舌の癖などの影響が考えられる場合は、歯科医師に相談するのがよいでしょう。

2. 乳歯のすきっ歯の原因

乳歯のすきっ歯ができる原因はいくつかあり、成長の過程で自然に解消されるものもあれば、治療が必要なものもあります。

①顎の成長と発育

乳歯と永久歯では大きさが異なります。乳歯は永久歯より小さく、顎の成長とともに自然と歯の間に隙間が生じることがあります。これは正常な発育の一部であり、心配する必要はありません。

② 遺伝的な要因

親御さんがすきっ歯だった場合、子どもも同じような歯並びになる可能性があります。特に、歯が小さい家系の人はすきっ歯になりやすい傾向があります。

③舌の癖や口呼吸

舌を常に前歯に押し当てる「舌突出癖」や、口で呼吸する習慣があると、前歯が外側に押され、すきっ歯の原因になります。これは歯並びだけでなく、発音にも影響を及ぼすことがあるため、早めの対策が必要です。

④むし歯や早期脱落

乳歯がむし歯などで早く抜けてしまうと、その周囲の歯が動き、すきっ歯ができることがあります。永久歯が生える前に歯が抜けると、適切なスペースを確保できず、歯並びが乱れる原因になります。

⑤歯の大きさと顎のバランス

歯のサイズに比べて顎が大きい場合、歯と歯の間に隙間ができやすくなります。逆に顎が小さく歯が大きいと、歯並びが重なり合ってしまうこともあります。

すきっ歯の原因が成長過程のものであれば問題ありませんが、舌の癖やむし歯などが関係している場合は、早めの対応が必要です。

3. 乳歯のすきっ歯の治療を始めるべきタイミングは？

すきっ歯が自然に治るものか、それとも治療が必要かを判断するタイミングがあります。

①6～8歳ごろの経過観察

この時期は前歯が永久歯に生え変わるタイミングです。乳歯のすきっ歯がこの段階で改善することが多いため、まずは経過観察を行います。

②舌の癖や口呼吸がある場合

舌突出癖や口呼吸があると、すきっ歯が自然に治らないことがあります。言語療法士や歯科医師と連携し、トレーニングを行うことで改善を図ります。

③永久歯が生えそろったタイミング

12歳頃までにすきっ歯が改善しない場合、矯正治療を検討することが一般的です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの選択肢があります。

4. 西宮北口の歯医者あかお歯科医院の小児矯正・マウスピース矯正治療

西宮市西宮北口の歯医者あかお歯科医院では、大人の歯並び・噛み合わせ矯正に「インビザライン」を、子どもの正常な歯と顎の発育・成長を促す「マイオブレース」にて治療を行っています。

①大人のマウスピース矯正「インビザライン」

インビザラインは、透明のマウスピースを装着することで歯並び、噛み合わせを整える矯正治療です。
わずかに形状が異なるマウスピースを何度も交換しながら、少しずつ歯に弱い力をかけます。また、装置が透明で見た目が目立ちにくいことも特徴の一つです。
あかお歯科医院では、矯正治療だけでなく一般歯科も行っているため、矯正治療中にお口全体のお悩みを相談することも可能です。

②子どものマウスピース矯正「マイオブレース」

歯並びが悪くなる原因である口呼吸や舌の位置、飲み込み方にアプローチし、顎の成長を促す「マイオブレース」を導入しています。
また、子どもの矯正治療では、マイオブレースと組み合わせてマウスピースを使用した子どもの歯列矯正システム「インビザライン・ファースト」や口腔周囲筋を活用し、舌や頬、唇の癖を防ぐ「機能矯正装置」も取り扱っています。